セレクトセール2020

一口馬主
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コロナ禍の中、今年も何とかほぼ平常通りの形でセレクトセールが開催されました。
この状況が馬産地にも何らかの影響が懸念されるところですが、昨年・一昨年には届かなかったものの今年も売上は盛況。
初日1歳セールでは史上最高額となる5億1000万円(税抜)での落札馬が現れるなど、『今だからこそあえて』というオーナーの皆さんの気概のようなものを感じました。
ただやはり高額馬での底上げで平均価格はやや下落で踏みとどまりましたが、肌感覚的には中価格帯以下の価格が例年よりも伸びなかったように思います。
その分、狙った馬を思いの外安価で落札できた馬主さんも多かったのではないでしょうか?

ノルマンディーは初日の1歳セールをスルー。
以前書いたように、今年はデアリングタクト効果で新規入会が多数見込まれます。
その中でそういった人たちを囲い込むようなノーザン(系)血統で血統字面の見栄えする仔を落札してくると思っていましたが、今年も例年通りの進行。
下手すれば一過性のものに終わってしまう恐れのある新規入会ラッシュに対して、そこに媚びないという意思表示のような今回の立ち回りはお見事。
少しノルマンディーを見くびってましたm(_ _)m
これからもこの姿勢で『ブレないノルマンディー』を貫き通して頂きたいと思います。

そして、昨年同様、なかなか楽しそうな当歳馬を落札しています。

セレクトセール当歳落札馬

・プラージュの2020(父:ルーラーシップ 母父:スペシャルウィーク 牝 鹿毛 落札価格1650万円※税・保険料込)

プラージュの2020

オンラインカタログ - JRHA(一般社団法人 日本競走馬協会)
JRHA(一般社団法人 日本競走馬協会) オンラインカタログ
JAPAN RACING HORSE ASSOCIATION 一般社団法人 日本競走馬協会 - JRHA(一般社団法人 日本競走馬協会)
一般社団法人 日本競走馬協会。ディープインパクトを輩出した、日本最大の競走馬市場「セレクトセール」を主催。

母ブラージュはサンデーRで募集された馬で29戦3勝。
ダイナフェアリー牝系の肌にサンデーの後継筆頭と目されたスペシャルウィーク、ノーザンダンサーの多重クロスを持つという、おそらく当時はかなり目を引く血統構成だったんじゃないかと思います。
3勝を挙げていますが、それでも物足りなさは残ったんじゃないでしょうか。
繁殖に上がった後は体質的な問題があるのか初仔のワークフォース産駒レネレイドは母同様サンデーで募集されるも2戦で引退、2番仔のクロフネ産駒は未出走です。
3番仔のノヴェリスト産駒リーヴルはG1Rで募集され2勝。
現在も現役で走っています。
4番仔オンデュラシオン(父:ハービンジャー)が吉田勝己氏名義で北海道デビューし現在は他オーナーに渡っていることからも、ノーザン系クラブ募集に見切りを付けセレクトに上場してきたのではないかと思います。
ダイナフェアリー牝系だけにブラックタイプはかなり立派にはなりますが、ルーラーシップとこれまでとは全く違う方向性の父に変わりどちらに転ぶか未知数ですし、兄姉の道程を見ても体質的なところは気になります。
当歳の現時点では均整の取れた馬体で気性も良さそうに見えます。
ここから1年でどのように変わっていくか楽しみではありますね。

 
 
・レグルドールの2020(父:サトノクラウン 母父:アドマイヤマックス 牡 鹿毛 落札価格880万円※税・保険料込)

レグルドールの2020

オンラインカタログ - JRHA(一般社団法人 日本競走馬協会)
JRHA(一般社団法人 日本競走馬協会) オンラインカタログ
JAPAN RACING HORSE ASSOCIATION 一般社団法人 日本競走馬協会 - JRHA(一般社団法人 日本競走馬協会)
一般社団法人 日本競走馬協会。ディープインパクトを輩出した、日本最大の競走馬市場「セレクトセール」を主催。

サトノクラウン産駒は本セールで5頭上場されました。
ダイヤモンドやアラジンといったディープ直仔の新種牡馬の産駒が軒並み高額取引され、その影に隠れた格好になりましたがなかなかどうして本馬以外の4頭は全て2000万以上の落札価格で取引されており、期待度はそれなりに高いようです。
血統構成的にはサンデー系の肌に付けやすいところから、どこかでスマッシュヒットを飛ばしそうな予感はあります。
母レグルドールは九州産馬で小倉デビュー。
新馬勝ちを収めると続く2戦目フェニックス賞で2着、3戦目ひまわり賞を快勝し阪神JFまで駒を進めました。
翌3歳夏に怪我で引退し早々に繁殖入り。
現在5歳の非常にフレッシュな母馬です。
3戦目のひまわり賞のレース映像を見ると、スタートからスッと3番手に付け、直線入り口で楽に持ったままで先頭に立ってそのまま突き放すというセンスの良い競馬をしています。
他のサトノクラウン産駒の母と比較しても血統的にも成績的にも大きく見劣るところはなく、母5歳の初仔というところで評価されなかったのかなと思います。
確かに初仔という比較対象に乏しい状況ではありますし、気性的にもまだまだ全然子供でこれからどうなるか全く予想もつかない状況ではありますが、サトノクラウン×アドマイヤマックスという血統はノーザン系クラブではまず募集されないだろうと考えると、ある意味ノルマンディーらしい部分も垣間見えて楽しみになります。
まだ1年以上先ではありますが、個人的にはぜひ前向きに出資を考えたい仔ですね。

 
 
 
今セールでは、昨年ゴルディオンの半弟を落札したライオンTCが今年はデアリングタクトの全妹を落札しました。
今年もライオンの(セールでの)快進撃は続いていますね^^

例年当歳セールでの落札馬に関しては基本募集されるまで何も考えずに見てますが、今年のレグルドールの2020には現段階で既にかなり惹かれています。
まだ募集されるかどうかすらわかりませんが、それまで無事に順調にすくすくと育ってほしいものです。

さて、冒頭の通り、今年もノルマンディーは1歳セールでの仕入れを行いませんでした。
よって、例年通りセール仕入れの中心はこの後のセレクションセール及びサマーセールになりそうです。
今年はセレクションセールが8/24、サマーセールが8/25~28という1週間まるまる使ったお祭りになります。
(これ、もしかしたら来年から統合して1昨年のサマーセールみたいな形に変えようとしてるんですかね?)
この流れで行くと相当数の落札がありそうなので、今から非常に楽しみです。

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