ありがとう。愛してるよ。

チーム近況
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本日、ノルマンディーOC公式サイトにて臨時更新。
シュエットヌーベル号の引退・繁殖入りが発表されました。

・シュエットヌーベル(2021.1.4 美浦トレセン:小西一男厩舎 馬体重:ーーーkg)

★12/27(日)阪神・ファイナルステークス(芝1400m・混)亀田温心騎手 結果7着

これまでの戦歴およびレース内容と経緯を踏まえ、誠に残念ではございますが、ここで中央登録を抹消し、現役を引退することになりました。
今後は北海道沙流郡日高町のオカダスタッドにて繁殖牝馬となる予定です。
シュエットヌーベル号にお送りいただいたこれまでの温かいご声援、誠にありがとうございました。

「前走は定量戦でしたがしっかりレースに加わっていましたし、結果的に勝ち馬から0.6秒差の7着に来て、年齢を感じさせない走りを見せてくれたと思います。ただ、今回はかなりしっかりと仕上げた分、レース後は結構スクミの症状が出て、年末年始と様子を見ていましたが、次走を考えていくには一旦立て直さなければならない状況。来週からの小倉開催では芝1200m戦が2鞍組まれているので、問題ないようだったらいずれかに向かうことも検討していましたが、それは厳しいでしょうし、このクラスでもっと上の着順を求めるには更に強い負荷を掛けていかなければならないところ。7歳となった年齢も含めてクラブ側と協議した結果、このタイミングで引退させるのがベストではないかという判断に至りました。昨年3月からお預かりさせていただき、うちの厩舎でも2勝クラスの特別戦を制してくれるなど、いつも一生懸命走ってくれました。これからはお母さんとしての仕事が待っているので、そちらでも頑張ってもらいたいと思っています。短い期間でしたが、ありがとうございました」(小西一男調教師)

2015年9月、ノルマンディーで一口馬主を始めようと思いカタログを取り寄せた時、真っ先に目についたのが後のシュエットヌーベル、クイックメールの14でした。
1歳牝馬とは思えないムキムキの馬体。ダート王者スマートファルコンの初年度産駒で、牝馬ながらダート路線を席巻するならこの仔だとの思いで迷いなく出資。
そこから私のノルマンディーライフがスタートしました。

一頓挫もなく順調に育ってくれて、翌9月の新潟でデビュー。
デビュー戦は1番人気に推されました。
残念ながらデビュー戦は9着に敗れましたが、一口デビューを新馬戦一番人気で迎えるという経験は何事にも変えられない喜びでした。

そこからはなかなか良いレースが出来ず、更には地方交流に2戦挑むも2着4着と勝ちきれません。
中央未勝利に矛先を戻し、そろそろ危機感も覚え始めた2017年4月23日東京競馬場1R。
初騎乗の田辺裕信を背に遂に待望の初勝利。

20170423 シュエットヌーベル初勝利 公式

2017/04/23 東京1R 3歳未勝利〈牝〉【シュエットヌーベル】

ここでは初めての口取りも経験させてもらいました。
田辺の「強かったですよ~」という言葉は一生忘れないと思います。

しかし、昇級後は壁にぶち当たり、伊藤圭三厩舎を追われるように栗東・羽月友彦厩舎に転厩。
転厩初戦のダート千四も大敗し、もはやこれまでかと思われたところでまさかの芝挑戦。
スマートファルコン産駒の芝実績は皆無に等しく、誰もがこれでダメなら引退やむなしと思っていたことでしょう。
そんな崖っぷちに一人の救世主が現れます。
救世主の名前は西田雄一郎。
当然とも言える最低人気のシュエットでしたが、
『勝った馬が先手を主張し、息を入れようと一旦控えると、少し揉まれただけでズルズルと下がりそうになる。ダメだぞと叱りつけてハミをかけ直すとまたハミをグッと取って進んでいきました。』
という騎乗でシュエットのポテンシャルを引き出し、あわや特大万馬券を演出しようかという僅差4着。
これで覚醒しました。

このコンビでドンドンと力を付けてきたシュエットは、2ヶ月後に降級直前というこの上ないタイミングで待望の2勝目を挙げます。

シュエットヌーベル&西田雄一郎

再度同クラスで戦えるという利を最大限に活かし、西田、モレイラで2着を2回挟んだあと藤岡康太で3勝目。

20180819 シュエットヌーベル3勝目

完全に軌道に乗りました。
1000万クラスに上がると流石に厳しい戦いになりましたが、それでも噴火湾特別の2着を筆頭に掲示板4回、8着内9回と1000万(2勝)クラスの安定勢力という、一口で馬選びをしていく上での目標に初年度初出資馬にして到達してくれました。

6歳を迎えた昨年春、引退→繁殖入りという既定路線をまさかの撤回し美浦・小西一男厩舎へまさかの転厩。
実は、一昨年秋の募集馬見学ツアーの際に『繁殖入りはほぼ当確』という話を聞いていたのでこれには本当に驚きました。
しかも、夏には驚異の末脚で4勝目を挙げ準オープン入り。

シュエットヌーベル勝利写真 20200627 公式

その後、準オープンでは5戦して最高着順6着に終わりましたが、ここまで実に42戦4勝、一度も大きな怪我をすることもなくタフに走り抜いてくれました。
勲章は勝ち星も去ることながら中央競馬全場走破。
きっと嫌いだったであろう競馬でも毎回毎回一生懸命走り、その走りで涙したのは1度や2度ではありません。
G1でも重賞でも、ましてやOP馬でもない、一介の条件馬にも関わらずこんなに夢と感動を与えてくれたシュエットヌーベルには感謝の気持ちしかありません。

少し残念だったのは、勝ったときの勝ち方があまりにも鮮やかすぎて、陣営側に『展開がハマれば勝ち負け出来るかもしれない追い込み馬』のイメージが付いてしまったことで、西田が確立して覚醒させてくれた“シュエットマニュアル”が浸透しなかったこと。
常々西田は『レースをやめようとするから叱咤し続けて止めさせないようにしなければいけない』と言い続けてました。
デビュー2戦目で4着に持ってきた木幡初也くんもそうでしたし、初勝利の田辺もそう。
結果が出ていたのは出遅れ気味のレースで遅れをリカバーすべく、ひたすら追い続けているレースでした。
川崎での交流初戦でもそうでしたね。
逆に交流2戦目はスタート良く出てしまい、流れに乗って走らせるべく手を止めてしまったために勝負どころでついていけませんでした。
これは、ダートが砂を被るのがイヤでダメだったわけではなく、単に追い続けたかそうじゃないかだけの違いだったと今では思います。
スマートファルコン産駒という血統面で考えると、そこに着目していれば、もしかしたらダートなら更に上にいけていたのではないかと思いもあって、そこだけが心残りです。

まだまだ書ききれない想いは沢山沢山あります。
それでも何度も書いているように、シュエットには本当に本当に感謝の気持でいっぱいです。
デビューからここまでこの仔に携わって頂いた、伊藤圭三師、羽月友彦師、小西一男師、並びに各厩舎スタッフの皆さま、無事に引退まで走りきらせてくれて本当にありがとうございました。
また、田辺裕信騎手、藤岡康太騎手、亀田温心騎手、シュエットに強い勝ち方を経験させてくれて本当にありがとうございました。
そして何よりも誰よりも、西田雄一郎騎手。
あなたのおかげでシュエットヌーベルは競走馬として最後まで全うでき、更にお母さんにまでなれることになりました。
本当に本当にありがとうございました。
来年産まれるシュエットの初仔はきっとあなたに見てもらえると思います。
その時はお母さんと同じように『ダメだぞ!』って叱りつけながら強い仔にしてあげてください。
今度はその子供について一杯一杯懇親会でお話できればと思っています。

最後にシュエットヌーベルさん。
ここまでがんばってくれて本当にありがとう。
これで嫌いな競馬をしなくても済むよ。おつかれさま。
その分、元気な良い仔をたくさん産んでね。
必ず牧場に逢いに行きます。
本当にありがとう。愛してるよ。

20191123 東京12R シュエットヌーベル 06

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